修行の人も体操の人もウェルカム
昨日の日曜日は兵庫駅前クラスで久々のマイソールクラスだった。 兵庫駅前クラスはいつもレッドクラスを開催することが多くて、マイソールクラスは平日お勤めの方も参加しやすいよう月1回は開催しようと努めている。 いつも通ってきてくれている生徒さんと初めましての生徒さんとのクラス。
もう何度もマイソールクラスに来て練習している人にとっては何のことはない練習も初めてマイソールクラスで練習する人にとっては緊張するものみたいだ。 昨日は急いで帰らないといけない方もいてクラス開始時刻より早くすでに練習している方もいたので、はじめて参加された方にとってはクラスに来るなり呼吸の音しか響いていない空間でちょっとビックリさせてしまった。
マイソールクラス、ずいぶん昔のことなので忘れてしまいそうになるけれど、私も昔マイソールクラスで初めて練習した時はとても緊張してビビッていた。 呼吸の音とみんな黙々と練習する姿や、オープニングマントラのチャンティング、マイソールクラスの独特の雰囲気にドン引きした。でもいつしかそんな雰囲気に魅せられ練習に夢中になり、夜型人間が朝型人間に変わり、練習中心の日常生活になっていった。
そんな生活になってもうずいぶんと年月が経ち、クラスをするようになってはじめは初心者専用のビギナーズレッドクラスだけだったのが週3日とはいえ、平日朝のマイソールクラスをするようになって気がつけば自分の練習もその後のマイソールクラスも全力で頑張る日常生活になり、平日朝のマイソールクラスにきっちり来る生徒さんばかりを見ていると、ついつい練習をもっとしましょう、練習頻度を上げていきましょう、と生徒さん達にはっぱをかける発言や文章を書くようになっていた。
もちろんアシュタンガ・ヨーガの練習を深めていくには週3日以上の練習を継続していくほうが身体の変化も大きい。伝統的には週6日の練習をしていくことで身体的効果だけでなく、精神的効果も高くなるので伝統的に教えられている練習頻度でマイソールクラスとレッドクラスの併用で練習していく生活が何よりもアシュタンガ・ヨーガの練習の練習の恩恵を最大限に受け取り易いので、思わず練習をちゃんとするように言いたくなるのだけれど、そういった練習生活を実際に送ることができるのは世の中でもほんの一握りの人にすぎないのもまた事実だ。
私自身の経験では朝早く起きれないなら夜早く寝ればいいじゃん、と先生には一言で一蹴され、自分で練習をやらない、できないいいわけを探していただけだったな、と思ったほうだけど、本当に激務の仕事でやりたくてもできない人、一時期夢中になって毎朝練習していたけれど、なぜか燃え尽きて練習を続ける気を失ってしまった人など、色んな人がいる。
だから伝統的には週6日、少なくとも週3日以上の練習がアシュタンガ・ヨーガの練習の恩恵を享受できる練習頻度だけど、週1日とか2週間に1回とか、がっつり修行のアシュタンガ・ヨーガの練習でなくてもやらないよりは練習するほうが良いに決まっている。
伝統的なアシュタンガ・ヨーガの練習修行ではなくて、アシュタンガ体操にはなるだろうけど、練習中の無心になって練習する感覚や練習後の爽快感は修行の練習じゃなくても体験することはできる。
すぐに練習を辞めてしまうより、週1回でも何年も続けていくほうが時間はかかるだろうけれど、本人が楽しめているならばそれはそれで良いのではないかな、と思う。 もちろん、それで「何年も練習しているのに私変わらないわ。 ヨガの効果ってたいしたことないよね」とか言われても週1日なら本来の頻度の6分の1の頻度だからそりゃそんなに心身の変化なんて起きないでしょ、とは思うけれど、本人がたまの練習に来れて楽しいなら、それはそれで私はクラスに来てくれるのは歓迎する。
あくまでも本人がどんな練習生活を送りたいのか、で練習頻度、クラスに来る頻度も決めたらいいのではないかな、と思う。
毎朝真剣に練習に向きあうからこその達成感や心の変化、体の変化は格別のものだけど、 なんちゃって、でも良いから生活に少し取り入れたい、という練習スタイルも否定はしない。 週1回の練習を何年も続けて、でもある日突然週2回、3回に増やそう、と思う人もいるかもしれない。 練習から離れて何年もお休みしていても再び練習を始めようと思う人も実際沢山いる。
その人それぞれの人生の歩き方に合わせて本人が練習頻度も決めていったらいいのではないかな、と思う。もちろん練習頻度が高いほうが練習からなかなか離れない生活パターンになることは確かだけれど。
2年前に兵庫駅前クラスでビギナーズレッドクラスを始めた当初はまだライトな感じで練習に来てくれる人が多かったけれど、新開地マイソールクラスを始めてからはがっつり真面目に練習に来てくれる人が増えてきてライトな感じの人は練習に来辛い空気になっているかもしれないな、と思いこんな文章を書いてみた。
だんだんとクラスをしていく頻度を増えていくにつれ、私のクラスも自分の先生から習ってきたことが色濃く出るようになってきて厳しくする場面も出てきたかもしれないけれど、何よりもまずアシュタンガの練習に取り組んで楽しむことから始めてくれる人が増えたらいいな、と思っている。 頻度を上げるタイミングも減らすタイミングも結局ヨガの練習にどう取り組むかは本人次第なのだから。