日日是好日の映画を見て思ったこと。
「日日是好日」という映画を見た。以前からタイトルは聞いたことがあって気になってたものの、そのままにしていたのを再び目にし、今日は時間もあったのでアマゾンプライムで見てみた。
黒木華ちゃん演じる主人公が茶道を習うお話なんだけど、本当に本当にアシュタンガヨガの道ととても通ずるものがあって、食い入るように見てしまった。樹木希林さん演じるお茶の先生の言葉は、なんだか見ていて、あれ、似たような言葉、そういや私、先生に言われたことあるなあ、とか、お茶のお話なのに、ある場面では先生に連れられて大きなお茶会に沢山の和装のおば様達が大行列をなして、並び、お茶席に通されて、普段はおしとやかにお茶をたてているはずの人たちが我先にと場所をとろうとして、いす取り合戦のようになる場面なんかはまさしく、マイソールのKPJAIのレッドクラスで大行列で順番待ちしてシャラの中ではいす取り合戦みたいに自分の場所を先に取ろうとする様なんて、あまりに同じすぎて笑ってしまった。
主人公がお茶の作法のあれこれを先生に習う様は本当にアシュタンガヨガの作法を習う様のようだし、「体が自然に動くことを覚えるまで反復練習するの。。頭で考えるんじゃなくて体で覚えるの」なんてまさしくアシュタンガヨガの練習そのものだ。
主人公が10年近く練習を積んでいっていても、後から練習を始めた練習生がすごいスピードで上達していく様を目の当たりにして、やるせない気持ちになったりだとか、本当に身につまされるようだったし。 ある時期の先生に言われている言葉は指導のためなのに、なぜか意地悪を言われているように感じたりだとか。。
主人公がお茶を始めて10年くらい経った時に先生に「あなたももう始めて10年経つんだから、そろそろ自分で考えなさい」てな感じのことを言われている場面なんて、本当に「ああ。。そんな感じの言葉、まんま私も言われたよ。練習を始めて10年以上経過したとき。。」なんて見ていた。
でも長い年月をかけてただひたすらに練習を重ねていくことで理解ができるようになることもあって、それは年月を重ねたからこそ、「ああ、そういうことだったのか」って本当の意味で理解できた時にとても腑に落ちて嬉しくなったりする。
アシュタンガヨガあるあるをお茶の世界にも見た時、思ったのは日本には古来からこういう伝統的な修行の道があって、私達日本人のDNAにはそれが組み込まれているからこんなにもこの修行の道に惹かれて練習を続けてこれているのかな、ということ。
長年習っている先生の教えもお茶とヨガと一見、違えど、中身はそのまんま、修行の道そのものだ。まだ干支が一周する分くらいしか練習を重ねてきていないけれど、まだアシュタンガヨガのクラスを開催するようになって4年弱くらいだけど、色んな練習生に出会ってきて思うのは、アシュタンガヨガの練習は習う人によって随分と印象が変わる気がしている。
私が惹かれて練習を続けてこれたのはこの映画のお茶の先生のような、道を教えてくれる先生に習えてきたからだなあ、改めて思った。 練習生がどんな先生に出会うかは、その練習生がどんな練習をしていきたいかで変わってくるとは思うけれど、少なくとも私の場合はこの映画のお話のように長い時間をかけて少しずつ理解していく道にとても惹かれる。 簡単にはいかないから面白い。
映画の最後にはなんだか、今までの自分の練習生活を振り返ることができたような気がして、 長く練習してきたからこそ、すごくこの映画が身に染みた。 とても良い作品でした。 一部の生徒さんにはこの前お話したけれど、まだ見ていない練習生はアマゾンプライムでまだ見れるようなので見てみてくださいね。